「今の企業でとりあえず3年」は迷信?全力で「とりあえず2年」仕事したメリットとデメリット

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春ですね。草花が芽吹き、ようやく暖かくなる季節です。

人間社会にとっては、節目の時期でもあります。

この春、慣れ親しんだ環境を卒業し、新しい世界が始まる方もいるのではないでしょうか。特に、学生を卒業されて、新社会人になる方は、これまでとまったく異なる世界に飛び込むため、緊張と不安が入り混じる心境かもしれません。

私は2年前の3月に学生を卒業し、4月から初めて社会人としてのスタートを切りました。そして今年の2月に企業を退職し、フリーランスとして活動を始めています。

今回は、この2年間、息もつかせぬ勢いで働いたことによる、メリットとデメリットについて考えてみました。

キャリアを積む上で得たものと失ったものがある

わずか2年程の勤務でしたが、初めて部署に配属されたときから、本当に様々な業務にあたらせていただきました。振り返ってみても、その業種は、コンサルティング、新サービスの企画、会社の広報活動など、広範囲に渡っています。

そのため、世間一般でいう「とりあえず3年」も働く前に、この2年間で、私が社会人としてキャリアを構築するために、得られたものは多いです。総合的な視点で仕事をしたため、自分が今後目指すべき方向性が明確になり、またその方法についても可能性が広がりました。

一方で、仕事量の多さから、あまりにも忙しい毎日により、失ったものもあります。不規則な生活環境から、自分の時間がまったく取れないため、自分らしさや自分の感情は置いてけぼりでした。ひたすら業務をこなすことに邁進し、オリジナリティが無い働き方をしてしまったと思います。

自分が希望する働き方を考える

現代の働き方は、本当に多種多様です。全てが希望通りという訳にはいきませんが、自分の目指すもの、生活環境、働くペースなどに合わせて、ある程度は職業を選択する自由があります。

これから、新しく社会人になる方、また就職してから2~3年たち、ご自身の働き方を見つめ直されている方にとって、一つの参考になれればと思います。

がむしゃらに働くことのメリット 

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仕事の効率化を覚える

「仕事が忙しい」と感じる場合、大体が複数の業務を抱えてる状態だと多いでしょう。業務を進める上で、重要視すること、先にやるべきこと、自分で進めて良いこと、上司に確認した方が良いこと、を明確にして、その都度適切な進め方を考えるようになります。そして空いてる時間で、次に優先すべき仕事は何か・・・と、時間内で仕事を終わらせる効率化を習得します。

これを覚えると、仕事だけでなく、プライベートでも生かせそう。

気づけばマルチタスクになってる

複数の仕事に関わっていると、まったく業種の異なる仕事をしていることも。全てを自分からやるには、かなりの根気が必要ですが、仕事だと思うと案外こなしていたりします。気づけば、電話対応、事務処理、スケジュール調整、営業活動、他社対応など、社会人として必要なスキルが、一通りは出来るようになっています。

ただし、質を高めるためにはもっと勉強や時間が必要です。

チームでプロジェクトを動かす重要性を痛感

会社組織で生じる仕事は、会社の規模に合わせて、仕事の規模も大きくなってきます。

そうすると、必然的に自分の力では出来ない作業(専門的な知識、経験の有無、など)も発生します。対応方法を、自分であれこれ考えることも必要ですが、それよりも、周囲の人に相談した方が早い。また、対応方法を教えてもらうことで、次に似たような事態が発生したら、自分で対応することもできます。

企業に勤めると、一人では出来ない、大きな仕事に関われるのが面白いです。

短期間で急成長できる

上記のメリットをこなせるようになってくると、社会人として、急成長します。

これは、一人で黙々と仕事をしていては出来ない経験であり、組織で仕事するからこそ得られるものです。ただし、この成長の仕方は、自分の多くの時間を仕事に注ぐことになるため、自身の生活を脅かされるのが難点かと思います。

がむしゃらに働き過ぎることのデメリット

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全力で働くことで、メリットは得られますが、その反対にデメリットも存在します。

全力で仕事をしているということは、毎日効率化を考えたり、スケジュールや人間関係の調整をしたりと、緊張状態が続いています。人の緊張状態は長く続けられるものではないので、その緊張状態が短期間ならいいのですが、継続し続けると、心身ともに支障がでてくることも。

そこで、デメリットについての考えを述べたいと思います。

色々やりすぎて専門性は高まらない

複数の業務を抱えていると、一つの仕事に費やせる時間が短い。

効率化を図り、ある程度形にまとめたら別の仕事に移る、ということがしょっちゅうなので、一つの分野に関する専門性は高まりません。

全ての分野を自分の専門にする、という手段もありますが、そのためには、あと数年は全力で働き続ける必要があります。

自分の考えや意思を見失う

仕事を進める上で、自分の考えを巡らせたり、少し冒険したい感情があっても、それを挑戦してみることが出来ません。それは、自分の考えや意思が発生することにより、作業する手が止まってしまうからです。

組織での仕事というのは、基本的に上から降りてくるもの。どうしても、自分の意にそぐわない内容もありますが、締め切りに間に合うように進めことが必要です。

そのため、仕方なく考えや感情を抑えて作業に没頭するのですが、これは気を付けないと癖になってしまい、プライベートでも自分の感情が薄くなる可能性も出てきます

慢性疲労状態になることがある

一番顕著だったのが、食事の味が分からなくなったことです。次第に、微熱が続いたり、夜寝る前に泣き出してしまう事態にも。

健康診断で受けた血液検査にひっかかり、再検査で、慢性疲労との診断を受けました。

お心当たりのある方は、下のサイトでセルフチェックができます。

慢性疲労症候群チェックで自己診断

皆さま、健康にだけはお気をつけて。

恋愛が上手くいかなくなる

これは、仕事ではなくて、私の問題かもしれませんが、ひとまず仕事が原因として考察してみます。

特に女性の場合、緊張や不安状態により上手くいかない日が続くと、どうしても、男性(恋愛感情のある)に頼りたくなってしまう。一つの依存だといえます。

相手と恋愛関係になって日が浅い場合、精神が不安定な女性に頼られ過ぎると、普通の男性なら嫌気がさして去っていきます。また、自分の不安定な部分に共感し、相手も一緒に不安定になるなら、お互い足を引っ張りあう関係になってしまうことも。

また聞いた話によると、男性の場合はこの反対で、仕事に上手くいってないときは異性関係を断ちたいそうです。

仕事は自分に合った方法で楽しみたい!

私なりに振り返った考えを書きましたが、全ての方に当てはまる訳ではありません。

忙しいこと自体を楽しめる方もいますし、自分の感情よりも役職を目指したい、という方もいます。

仕事に対しての考え方は、犯罪行為や迷惑行為でなければ、基本的に自由だと思います。その方が、社会には多様な考え方が増え、考え方を組み合わせた相乗効果により、もっと面白いものが作られる

ただ仕事を進める上で、共通して言えるのは、自分の意に反した仕事をするのはつらい、ということかと。

これを少しでも回避するためには、自分が仕事に重要視することを知ることが大切だと思います。

それが、収入なのか、自由度なのか、業務内容なのか、人間関係なのか・・・。今の状況を見つめ直すと、見えてくることがあるのではないでしょうか。

仕事は、自分と社会を繋ぐものであり、人間的成長が得られる場です。ただ淡々とこなし、疲れるだけでは、非常にもったいない。自分の生活をより良いものにする手段として、楽しめるのが良いのかと思います。